振り込め詐欺の犯人からお金を取り戻したい

Question

私の祖母が振り込め詐欺に遭い、300万円を騙し取られました。
新聞によりますと犯人は逮捕されたようなのですが、その犯人から300万円を取り戻すことはできないでしょうか。

Answer

犯人に財産があれば、取り戻すことは可能。

取戻しのための手順

犯人から被害金を取り戻すためには、まずお祖母さんが300万円の振り込め詐欺に遭ったことと、その加害者が新聞に出ていた犯人であることの、それぞれの証明ができること、そしてその犯人の住所・氏名が分かることが第一歩でしょう。

お祖母さんが300万の被害に遭ったことは、銀行の振込金額領収書で証明できそうです。
次に、お祖母さんに詐欺を働いた加害者が新聞に出ていた犯人と同一だということをどうやって証明するかですが、新聞に出ていた犯人が使っていた振込口座が、お祖母さんが振り込んだ口座と同一だということになればいいわけです。
しかし新聞に犯人が使っていた口座番号まで出ているとは思えません。
そのような場合は、新聞には逮捕した警察署の名前が出ているでしょうから、その警察署に行って、あなたのお祖母さんからも被害届を出しておくとよいと思います。
こうすることによって、あなたのお祖母さんの分も含めた罪で、公判が開始されるということも考えられ、そうなれば公判記録の謄写等、あなたのお祖母さんからその犯人に対する損害賠償の請求のための資料の入手もできるようになるからです。

この第一歩の作業が済んだら、お祖母さんから犯人に対する損害賠償の請求の訴訟をするための準備にとりかかることになります。

あなたのお祖母さんの被害の分まで起訴されていれば被害者として(お祖母さんの分が起訴されていない場合は同種余罪の被害者として)、その犯人の第1回公判期日後から、事件終結までの間に、裁判所の許可を受けて、刑事事件の記録を閲覧、謄写することができます(犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律)。

この閲覧、謄写をすることで、犯人があなたのお祖母さんの加害者に間違いないことが一層明確になるでしょうし、その犯人に財産があるかどうかもある程度分かるかもしれません。
もっとも、刑事事件では犯罪の成否についての立証に力が注がれますので、犯人の財産の所在についてどこまで資料が得られるかは分かりません。

損害賠償請求訴訟

お祖母さんが被害に遭ったことやその犯人の住所・氏名などに関する証拠書類も整ったということになれば、不法行為(振り込め詐欺は不法行為になります)にもとづく損害賠償請求の訴訟を起こします。
もちろん、犯人から示談の申入れがあり任意の支払いがあれば訴訟など必要ありませんが、そのような例はまれでしょう。
なお、この訴訟で請求できる損害は被害のあった300万円ばかりでなく、訴訟のために必要な資料収集の費用なども含めることができます。

この訴訟に勝訴すればあとは強制執行ということになります。
しかし、犯人の財産の所在がつかめなければ現実の被害回復は難しくなります。

いわゆる振り込め詐欺被害救済法による被害回復

今まで述べてきたことは、お祖母さんから犯人に直接請求する場合のことですが、詐欺に使われた口座のある金融機関が、犯罪に使われていることの疑いがでてきた段階で、その口座の取引を停止し、さらにその疑いが濃厚になれば、その口座についての名義人の権利を消滅させ、口座にあるお金を被害者の人たちに分配するという制度ができました(犯罪利用口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律。平成20年6月21日施行)。
この法律では、金融機関は犯罪被害を受けたと考えられる人たちに対し、被害分配金の支払手続の実施等についての情報の提供等に努めなくてはならないことになっていますので、お祖母さんの場合も、振り込んだ先の口座のある金融機関に情報の提供を求めてみるのも、被害回復のために有効だと考えます。

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