同僚の目を気にして「電話を切れない」その心理につけこみ、職場にしつこく電話勧誘

自宅への訪問販売や電話勧誘販売は、家にいることの多い主婦が主なターゲットとされますから、昼間仕事している人は関係ないと思うかもしれません。
しかし、悪徳商法のなかには、職場を狙って接近してくる手口もあるのです。

ある日突然電話をかけてきて商品の契約を勧める「電話勧誘販売」は、悪徳業者がよく使う手口ですが、自宅ではなく、勤めている「職場」にかけてくるケースがあるのをご存知でしょうか。
次の事例のように、断って電話を切っても何度もかけてきます。

事例①

1か月ほど前から、職場にビジネス講座の受講を勧める電話が頻繁にかかる。
忙しいから話を聞けないと断っても、何度もかけてきて迷惑である。
どう対処すればよいか。

なぜ悪徳業者は、あえて職場に電話をしてくるのでしょうか?
まず、相手がつかまりやすいことが理由に挙げられます。

業者はあらかじめ手に入れた企業名簿などを元に、「◯◯さんはいますか?」と名指しで電話をかけてきます。

自宅なら留守だと伝えたり、在宅していても電話をとった家族が「勧誘電話だな」と気づけは、「夫はいません」と居留守を使ったりすることもできます。
しかし職場への電話で「◯◯さんをお願いします」と言われれば、本人に取り次がないわけにはいきません。
業者にしてみれば、都合のいい勧誘場所なのです。

職場に迷惑をかけたくない一心で契約してしまうことも

さらに、業者が職場を狙う最大の理由は、電話を切りにくい状況を作りやすいことです。

悪徳な電話勧誘販売への対応策は、とにかく「必要ありません」とキッパリ断り、手短に電話を切ることです。
しかし職場では、まわりの目が気になり、それが難しいことがあるのです。

電話口でもめたり、冷たい口調で「いりません」と言ってガチャンと受話器を置いたりすると、同僚や上司に不審な目で見られかねません。
社員の信用問題が大きく問われるような職場であれば、知らない人が電話してくるというだけで、なにがあったのか疑問を持たれることもあるでしょう。

それだけに、穏やかに対応してしまったり、ていねいに長々と話を聞いてしまったりする人が被害にあってしまいがちです。
電話をやめてほしい一心で「契約します」と言ってしまうことがあるのです。

投資用マンションの勧誘では、「説明したいので、あとで会ってほしい」と言ってくる業者もいます。
電話を早く切りたいがために「わかりました」と会う約束をしてしまう人もいますが、電話口でさえ断りづらいのに、実際に会ってしまえば、その執拗な勧誘をふりきることはさらに困難です。

事例②

職場に電話がかかってきて、「先に買っていただきたい教材は3段階あるうちの1段階目ですが、それもまだ修了されていません」「3段階分すべての教材の代金は90万円分程度となりますが、今後勉強する意思がないということでしたら、あと1回の教材で修了することにしす」と告げらえた。

何度も「もう教材は必要ない」「契約はしない」と言ったが、「いや、それはダメです」などとまったく聞いてもらえなかった。
そこで、まともに対応していたら電話を切ることもできないと思い、話の途中で一方的に電話を切った。
すると1分もしないうちに再びかけてきた。
職場に何度も電話をかけられて、仕事に支障をきたすので、「書類を送ってくれ」と言ってしたった。
その後、クーリング・オフした。

それから1年近くたったころ、同じ人がまた職場に電話をかけてきて、「講座2コースまだ修了していませんので、追加で130万円くらい必要ですが、今回は特別に30万円で結構です」と、前年とほとんど同じようなことを言われた。
相手にしないで電話を切ったが、その後もやはりしつこく電話してきた。

資料送付をしだただけなのに、「なぜ契約氏のか!」

到底の勝者や有資格者を狙うパターンもあります。
看護師を対象に、資格試験の勧誘を行ってきた手口です、

事例③

看護師をしている。
「ケアマネージャーの試験を受けないか」と公的機関と類似した名称の業者から職場に電話があり、はじめは断った。
しかし業者から「書類だけでも読んでくれないか」と言われなので、多少興味もあり資料の送付先に自宅住所を教えた。

すると翌日、通信教育の資料を販売契約書が送られてきた、
資料を見たが乗気しない内容だったので、合格したら今まで払ったお金は返ってくる。担当庁の指示でやっている。
教材が「契約はしていない、する気はない」と断ったが大変だどうか」

業者はおそらく看護師の名簿を手に入れて、ケアマネージャー(介護支援専門員)の資格などをとるための通信販売を勧誘しています。
看護師のなかには、スキルアップのためにこの資格を目指す人もおり、つい話を聞いてしまうこともあります。
「福祉◯◯センター」「△△支援センター」などの名をかたり、「担当庁の指示」と言って公的機関と錯覚させて、相手に神羅機関系を抱かせています。
事例③でも、相手を不審に思わなかったからこそ、自宅の住所を教えてしまったのでしょう。

さらに「書類だけでも読んでほしい」と話を持ちかけている点が巧妙です。
勧誘電話を受けた人は、仕事中にいつまでも電話しているわけにもいかず、「資料を送ってもらうぐらいならいいか」と、書類の送付に同意してしまいます。

すると業者は資料と一緒に住所や氏名が入った契約書も一方的に送りつけ、さらに契約の意思を示したかのように言い張ります。
資料の送付を希望しただけなのに、教材と契約書を送りつけられた人もいます。
もちろん、契約書や教材を送りつけられたとしても、資料送付を希望しただけでは契約は成立していません。

しかし業者は、送付後に再度電話をかけ、相手の「職場で声をあらげたり、もめごとになったりするのを避けたい」という心理を利用します。
相手が強気に出られないことにつけ込んで、この事例のように怖いしゃべり方で脅したりと心理的圧迫を加え、強引に契約を迫るのです。

職場の同僚にも協力してもらおう

こうした悪徳な電話勧誘を受けたら、相手のペースののせられる前に、一秒でも早く電話を切ることです。
少しでも話を聞いてしまうと、悪徳業者は「脈あり」と判断し、連日のようにかけてくる可能性があるのです。

「これから会議なので」「外出するから」など、あたりさわりのない口実を使うのも危険です。
業者はあきらめるどころか、はっきりと断れなかったことをいいことに、戻ってくる時間を聞いて、その時間にまたかけてくるかもしれません。

また、「結構です」「いいです」と言うと、業者は断りの表現だとわかっていても、日本語のあいまいさにつけこんで「契約を了承した」と勝手に商品や契約書を送りつけてっくることもあります。
無言で受話器を置くか、「いりません」「必要ありません」「お断りします」などキッパリ断りましょう。

また、何度もかけてくりょうなら、職場の人に「悪徳な電話勧誘を受けている」と事態を説明しておくのも手です。
その業者からの電話は取りつがないなど、協力態勢を整えておきましょう。

万が一契約してしまった場合、電話勧誘はクーリング・オフが適用できますし、断っている人への再勧誘の電話は、法律で禁止されています。
断っても電話をやめない場合には、通話の日時や内容をメモしたうえで、相談しましょう。

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